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授業内容の補足・推薦図書の追加・言語学よもやま話など


by jjhhori

よい発表とは?<2>

どうも書き出すと,ダラダラしていけません.サクサクいきましょう.

レジュメの次は,発表の仕方ですが,これまでの経験から,人をイライラさせる発表とはどういうものかについて述べましょう.

1.レジュメのどこの説明をしているのか分からない.
これはレジュメの作り方が悪いこともあるのですが,重要と思われる情報をレジュメに書かず,滔々と口で説明するような人がいます.こうされると,聞く側は段々不安になってきます.聞く側は,レジュメを目で追うという作業と,発表者の説明を耳で聞くという作業を同時に行なわなくてはならないわけで,それら2つの作業の負担を軽減させるように,レジュメの作成や口頭での説明に工夫をしなくてはなりません.特にレジュメに書いていなくてテキストに書いてあることを参照する場合は,「どこそこをみろ」と適宜指示を出すようにしましょう.これができれば,聞き手も「この人,分かっているな」と思うものです(たぶん).

2.レジュメに書いてあることを読むだけ.
いっそのこと予めテープレコーダに録音しておいて,それを流せといいたくなるような発表.これも不可.こういう発表は,聞いている方にとって全然面白くありません.

3.声が一本調子.
これもきついです.発表原稿を作るのはいいのですが,それを読むのにあくせくしてしまって,早口で,しかも,一本調子で読み上げられると,聞き手は完全に置いていかれた気分になります.重要なところはゆっくり,そうでないところは聞き取れる程度に少し早くと,緩急織り交ぜながらやるといいと思います.まぁ,人前で発表するというのは緊張しますからねぇ,あまり厳しくいえません.でも,社会に出たら,「緊張してダメでした」なんていう甘えは通用しませんからね,今のうちにしっかり訓練しましょう.

発表にあたっては,必要であれば,黒板を使うなどして,なるべく聞き手に催眠術をかけない工夫をしてください.まぁ,私自身,念仏を唱えるような授業をしているので,人のことをいえたものではありませんが(苦笑).

勿論,他の授業ではまた違った目的の発表を求められることがありますし,ここに書いたこと以外にも工夫する点はいくらでもあります.どうか自分なりに工夫して発表に臨んでください.

いろいろゴチャゴチャ書きましたが,人前で話すのが苦手という人,不安に思わなくて大丈夫.評価の対象となるのは,どれぐらいレジュメに工夫を凝らしているか,どの程度内容を理解しているかの2点です.それから,レジュメの原稿を約束通りに提出しているかどうか,これも結構重要です.

とりあえず,こういったことを念頭において,前期を乗り切りましょう.授業を大いに盛り上げてください.楽しみにしています.
by jjhhori | 2004-05-08 00:01 | 授業